ウェブ雑誌「CREDUON」に執筆(第1号)

東京学芸大こども未来研究所が運営する「CREDUON」というウェブ雑誌に,寄稿させて頂きました。

CREDUON - SWITCH ON CREATIVE MIND FOR EDUCATORS

■「教育版マインクラフト」の素晴らしさ 全世界で爆発的に人気な「マインクラフト」。このゲームでは,3D空間に建造物をつくったり、サバイバル生活をしたりして楽しむことができます。 このマインクラフトに「教育版」があるのをご存知でしょうか。 利用するには、マイクロソフトのOffice365 Educationアカウントを取得し、ライセンスの購入等を行うのが基本的な流れです。 ブロック型言語のプログラミングを使って建築を自動化させたり,教室での学習に集中できるように設定を細かく変えたりすることなどができる機能が搭載されています。  そこで今回は、マインクラフトの「レッドストーン」というアイテムを授業で取り扱うことによって、コンピュータの仕組みの一つである「論理回路」の基本を体験的に学ぶことができ、それが小学校プログラミング教育で目指すことにもつながっていくということについて解説していきます。 ■「レッドストーン」で「論理回路」の基本が学べる理由 「レッドストーン」とは,動力源になったり動力を伝えたりすることのできる、不思議な赤い鉱石のことです。このアイテムを使用すると,赤いパウダーの導線が出来上がります。これにスイッチやランプなどのアイテムとつなげることで、マインクラフトの世界の中で、実際の電池や豆電球の回路と同じようにものを光らせたり動かしたりすることができます(下図)。 「クリエイティブモード」という設定にすると、これらのアイテムを自由に無限に使って、試行錯誤しながら回路を作ることができます。 こうした活動を通して、コンピュータが行っている演算の仕組みを示す回路である「論理回路」(下図)の基本を楽しく体験的に学ぶことができます。 児童が「家の電気のようにオン・オフを切り替えられるランプを作りたいから、どのようにスイッチや回路を作ればよいかな」などと考えることで、「身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることに気付く」(文部科学省「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」)力を育成できると考えます。 次回は、授業で具体的にどのようなレッドストーン回路の仕組みを児童が作ることができたか、ご紹介していきます。 ▲

creduon.jp

「プログラミング教育支援ハンドブック2019」にも掲載頂いた,小学4年総合における教育版マインクラフト「レッドストーン回路」を扱った授業に関する内容です。

マインクラフトを知らない読者の方を想定して,今回と来週発信予定の2回に分けて,なるべくわかりやすく解説させて頂きました。

よろしければ,ぜひ上記リンクにアクセスして頂ければ幸いです。PDFでも出力可能ですので,周りでマインクラフトを活用した授業について関心のある方がいましたら,ぜひご紹介頂けると有難いです。

同メディアでは,現在「教員の働き方改革」についても特集されているようで,多くの興味深い記事が掲載されていました。いずれもコンパクトに重要な論点がまとまっているので,大変参考になりました。

また次号が掲載されましたら,こちらでもお知らせします。

小池翔太(@koike_s)ウェブサイト

小池 翔太(東京学芸大学附属小金井小学校 教諭)ウェブサイト。ICTを活用した教育・企業と連携した教育に関心があります。本サイトには、プロフィール・制作教材・研究業績・教育活動等を掲載しています。